作品 / 漫画

進撃の巨人

Attack on Titan

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概要

『進撃の巨人』は諫山創による全34巻の漫画。巨人に脅かされる壁内の人々と、自由を求めるエレンたちの戦いを描く。2009〜2021年に連載され、アニメ・映画・ゲーム・舞台にも展開した。

基本情報

初出・刊行開始
2009年9月9日

あらすじ

人を食らう巨人を恐れ、人々が高い壁の内側に暮らす世界。シガンシナ区の少年エレン・イェーガーは、外へ出る自由を手放した暮らしに満足できず、まだ見ぬ世界に憧れていた。ところが、壁を越す超大型巨人の出現によって日常は崩壊する。故郷と母を失ったエレンは、幼なじみのミカサ・アッカーマン、アルミン・アルレルトとともに兵士への道を選ぶ。 物語の序盤では、巨人と戦う技術を学ぶ訓練と、初めての実戦が描かれる。兵士の進路には、安全な内地で働く憲兵団と、危険を承知で壁外に向かう調査兵団があり、エレンは後者を志す。優秀な兵士ほど巨人から遠い場所へ行けるという仕組みは、彼が求める自由と社会の価値観の隔たりを示している。 巨人に対抗する戦いは、やがて巨人の正体や壁の内側に潜む敵を探る物語へとつながる。壁外調査の失敗が軍の責任問題を招くなど、戦場での勝敗は政治的な判断とも切り離せない。誰を信じるか、何を守るために戦うかという問いが、幼なじみ同士の関係や兵士たちの選択に重なっていく。ここでは導入と初期の設定を中心に紹介し、終盤の正体や結末には踏み込まない。

刊行・展開の歩み

原作・作画は諫山創。講談社『別冊少年マガジン』の創刊号である2009年10月号、発売日では2009年9月9日から連載された。最終話の掲載は2021年4月9日発売の同誌5月号で、連載期間は11年7か月。物語本編の単行本は全34巻で完結し、最終巻は2021年6月9日に発売された。雑誌の号数に記された月と、実際の発売月は異なる。 2011年には第35回講談社漫画賞を受賞した。2019年の連載10周年には、講談社が電子書籍の期間限定公開と読書会を呼びかけるTwitter企画を実施。最終巻の発売時には、初期エピソードの未採用ネームや最終盤のネームを収めた小冊子付き特装版も企画され、完成稿だけでなく制作過程を読める機会が設けられた。 英語版は講談社から『Attack on Titan』の題で刊行されている。本編完結後の関連出版物として、画集と付属品をまとめた『Attack on Titan: FLY』もある。英語版セットには、リヴァイを中心とする新しい漫画を収録した小冊子「Volume 35」が含まれ、出版社は2025年6月3日を発売日としている。「35」という表記はこの特別な付属冊子を指すため、本編全34巻という案内と区別すると分かりやすい。

作者・クリエイター

作者の諫山創は大分県出身で、2008年に『orz』でデビューした。講談社の新人作家向けインタビューでは、専門学校在学中の19歳で原稿を持ち込み、マガジン編集部で担当がついた経緯を振り返っている。新人賞受賞後には複数の新作案を考えたが、担当編集者から以前の読み切り『進撃の巨人』を連載へ発展させる提案を受けたという。連載版は、作者の発想と編集者との打ち合わせを重ねる中で生まれた。 MBS『情熱大陸』の2018年の取材で、諫山は故郷・日田の山に囲まれた町と、そこから外へ出たいという気持ちについて語った。また、巨人による捕食の発想に関係する作品として、映画『ジュラシック・パーク』や漫画『地獄先生ぬ〜べ〜』の人食いモナリザを挙げている。これは作者自身が説明した着想の一部であり、作中の地理が現実の日田をそのまま再現しているという意味ではない。 人物造形については、『週刊少年マガジン』2017年41号のインタビューで、まず外見を考え、そこから性格を想像する方法を紹介した。整った顔だけではなく、読者が識別しやすい特徴を意識し、物語で担う役割に合わせてデザインするという。一方で、当初想定した人物像が連載中に変わる場合もあると説明しており、設計と執筆中の発見の両方を重視していたことがうかがえる。

メディア展開

テレビアニメは2013年に始まり、Season 2、Season 3、The Final Seasonへと展開した。第1期は荒木哲郎監督、WIT STUDIO制作で、小林靖子がシリーズ構成を担当。The Final Seasonでは監督が林祐一郎、制作がMAPPAとなり、シリーズ構成は瀬古浩司が担当した。同じ原作の映像化でも、制作段階によって主要スタッフとスタジオが異なる。 The Final Seasonの完結編は2023年3月と11月に前後編として放送された。2024年の劇場版『進撃の巨人』完結編 THE LAST ATTACKは、この前後編を145分の長編にまとめ、映像の調整と5.1chサラウンド音響を施したもの。テレビ版の続きに当たる新章ではなく、最終決戦と結末を劇場向けに再構成した作品である。 漫画の関連展開には小説やスピンオフがあり、実写映画、ゲーム、舞台へも広がっている。『「進撃の巨人」-the Musical-』では植木豪が演出、畑雅文が脚本、KEN THE 390が音楽監督を担当。2024年10月のニューヨーク公演に続く日本凱旋公演は、東京が2024年12月、大阪が2025年1月という日程で案内された。 ゲーム分野では、コーエーテクモが『Attack on Titan 3』を案内している。2026年9月26日時点の北米公式サイトが示す発売予定日は2026年12月10日で、対象機種はPlayStation 5、Nintendo Switch 2、Xbox Series X|S、Steam。これは発売済み作品ではなく、同日時点での予定として扱う。

制作背景・トリビア

『THE LAST ATTACK』の劇場化に際し、林祐一郎監督は、完結編の絵コンテをもともと一本の映画として見せることを想定して描いていたと説明した。劇場版の映像・音響の調整は、そうした見せ方を実現するための作業でもあった。 完結前後の制作について、諫山は2021年5月公開の講談社インタビューで、最終回のネームを編集者との打ち合わせ後に変更したこと、雑誌掲載時のページ数には上限があったことを話している。単行本では追加できるページを使って、雑誌に収められなかった部分まで描きたいと説明していた。掲載媒体の違いが、最終話の仕上げにも関わっていたことが分かる。 読者の反応については、野澤智行による講談社Cステーションの2021年4月20日付記事が、同月7〜13日のTwitter投稿を分析している。著者への感謝、伏線への考察、ネタバレへの警戒などが観察された一方、記事は発売時刻前後の約3時間にデータ欠落があるとも明記する。当時収集された投稿の傾向であり、すべての読者が同じ評価だったという意味ではない。 2026年9月2日には、アニメ公式サイトが9月9日の「進撃の巨人の日」認定を発表した。日付は原作の連載開始日に由来する。漫画とアニメ本編の完結後にも、記念日や関連出版、舞台などを通じて作品に触れる機会が続いている。

つながり 3

出典